ST緒方

2021年11月10日2 分

「いってらっしゃい」と「いってきます」の使い分け

 子ども達が、相手を見送りながら「いってきます」、物を相手に渡しながら「ありがとう」という姿を見かけたことはないでしょうか?

言葉ではないですが、相手に手をふるときに自分に向かって手をふってしまう「ばいばい」をしてしまう子を見たことはないでしょうか?(逆さばいばいとも言われます)「いってらっしゃい―いってきます」、「ただいま―おかえり」、「どうぞ―ありがとう」などの言葉の使い分け、ばいばいは、場面や状況の中で視点や立場の切り替えが難しい場合にみられることがあります。

 同じ場面や状況であったとしても、見送る側と出かける側というそれぞれの「立場」があります。このことがしっかり分かっていないと、「お父さんが家から出る時に『いってきます』と言うんだ」と覚えたり、「『ばいばい』は手のひらを自分の方に向けるんだ」と覚えたりしてしまうことが多いです。

 言葉の使い分けや、ばいばいのやり方を練習する一つのやり方として、子どもと同じ立場にたって真似をしてもらう方法があります。

例えば、お父さんやお母さんが出かけるとき、お友達から何かをもらったときなどに、大人が子どもと同じ立場に立って(今回の例では「見送る側」と「もらう側」)すぐ傍で「いってらっしゃい」、「ありがとう」と言ってあげてください。真似ができる子であれば一緒に言ってもらってください。出かける側、物をあげる側(今回の例の反対の立場)でも同じように行ってみましょう。

普段の生活の中で、「いってらっしゃい―いってきます」、「どうぞ―ありがとう」などの言葉のやり取りを繰り返し経験することで、少しずつ言葉の使い分けが分かってくると思います。

ぜひ、ご家族みんなで取り組んでみてください。

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