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- 2021年11月11日
子どもの訪問看護について
近年、医療の発達により、従来なら入院を余儀なくされていた子どもたちも、自宅で家族と一緒に過ごせるようになってきました。 厚生労働省の全国調査によると、医療的ケア児の数は2007年の段階で、8438名おり、2019年では20155名と、およそ2倍に増加します。 子どもの場合は、一般的な医療的ケアやリハビリに加えて、成長や発達への援助、就園・就学などの教育面でのサポートも大切になってきます。 小児の訪問看護では、看護師やセラピストがご自宅へ訪問し、お子さまの成長や発達、ライフスタイルの変化に合わせてケアを行い、お子さまとそのご家族が安心して在宅生活を送れるようにサポートしていきます。) 近年、子どもの訪問看護についてどのようなことが行われているか、また、対象者や料金などについて質問の声が多く聞かれます。今回は、子どもの訪問看護の仕組みについてお話していきます。 ●どんな子どもが訪問看護受けれるの?● 訪問看護を利用できるのは、専門職者のアドバイスがあった方や子育てを安心してできるようにサポートが必要と医師が判断した方々です。医師より訪問看護指示書を記
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- 2021年11月11日
子どもの睡眠
子どもの睡眠 人間は眠らないと生きていけません。睡眠は人生の1/3を占めるとも言われています。 特に育ち盛りの子どもにとって睡眠はとても大切なものになります。なぜ大切なのか、寝かしつけについてお伝えします。 睡眠が大切な理由 ①成長ホルモンは寝ている間に分泌する 骨や体の形成に大きく関わり、成長に大きく影響する成長ホルモンは寝ている時に多く分泌されます。また、寝不足だと食欲不振にもつながります。3食の食事で成長に不可欠な栄養を摂れるようにしましょう。 ②全身を休めている 日中動き回って疲れた体を睡眠で休め、体力を蓄えます。体だけでなく脳は記憶の整理も行なっています。子どもたちの脳には毎日新しい情報や知識が入ってきます。それらを整理して脳を発達させています。 ③寝不足による影響 寝不足になるとさまざまな不調が生じます。集中力、記憶力の低下により学習に影響が出ます。注意力も散漫となるため事故やけがにもつながり兼ねません。また、慢性的な疲労、免疫力の低下、自律神経の乱れ、精神の面にも影響し、落ち着きがなくなる、イライラする、感情コントロールができないな
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- 2021年11月11日
読み聞かせと子どもの発達
子ども達にとって身近な絵本ですが、一口に絵本と言っても色々な種類があります。 その子の年齢に合わせて絵本を読んであげるといいかなと思います。 たとえば、乗り物や動物、果物などの絵がいくつか書いてある絵本があります。 大人にとってのカタログのようなものですね。言葉を覚え始めた子にとっては、「これなに?」「くるまだよ」「わんわんだね」などのやり取りが成立しやすい絵本となります。 お母さんやお父さんとやり取りしながら、まずは絵本に慣れてもらう、興味を持ってもらうのにいいのかなと思います。 次に、同じような内容や展開が繰り返される絵本があります。 hこれはまだ小さい子にとっても話の展開がわかりやすいです。また、物語の内容をイメージすることが難しくても、「こうなったらこうなる」など簡単な物事のつながりに気付き始めている子であれば楽しむことができる絵本なのかなと思います。繰り返し読むことで展開がわかるようになり、自分から「〇〇だよ」など絵本を読もうとする姿もみられるようになってきます。 最後に起承転結のある絵本です。これは先の二つよりも少し難しくはなりますが
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- 2021年11月10日
子どもの言い間違いについて
子どもは大体1歳ころから言葉を話すようになりますが、大人と同じように言葉をつかえるようになるにはもう少し時間がかかります。 例えば、言葉を覚えたばかりの子が犬以外の動物をみて「わんわん」と言ったりすることがあります。「わんわん」を覚えた時点では、「犬ってどういう動物なのかな?」ということがまだはっきりわかっていないことがあるのかなと思います。そのため、子どもの中で「これは『わんわん』に似ているな」と感じたものに、「わんわん」と呼んでいるのだと思います。生活の中でいろいろな「わんわん」を経験する、他の動物の名前を覚えることで、少しずつ言い間違いは減っていきます(「ねこ」など)。一つの言葉をしっかり理解するためには、同じ仲間の他の言葉を覚えていくこと、生活の中でいろいろな経験を重ねていくことが大事になります。 言葉を覚えるときに大事なことは、実際の経験とつなげながら覚えていくことです。「りんご」という言葉も、一緒に食べながら味、固さ、食感などを言葉にして共有することが大切です。耳から聴くだけでなく五感を活用して覚えていくと、コミュニケーションの中で使
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- 2021年11月10日
「いってらっしゃい」と「いってきます」の使い分け
子ども達が、相手を見送りながら「いってきます」、物を相手に渡しながら「ありがとう」という姿を見かけたことはないでしょうか? 言葉ではないですが、相手に手をふるときに自分に向かって手をふってしまう「ばいばい」をしてしまう子を見たことはないでしょうか?(逆さばいばいとも言われます)「いってらっしゃい―いってきます」、「ただいま―おかえり」、「どうぞ―ありがとう」などの言葉の使い分け、ばいばいは、場面や状況の中で視点や立場の切り替えが難しい場合にみられることがあります。 同じ場面や状況であったとしても、見送る側と出かける側というそれぞれの「立場」があります。このことがしっかり分かっていないと、「お父さんが家から出る時に『いってきます』と言うんだ」と覚えたり、「『ばいばい』は手のひらを自分の方に向けるんだ」と覚えたりしてしまうことが多いです。 言葉の使い分けや、ばいばいのやり方を練習する一つのやり方として、子どもと同じ立場にたって真似をしてもらう方法があります。 例えば、お父さんやお母さんが出かけるとき、お友達から何かをもらったときなどに、大人が子どもと
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- 2021年11月10日
便秘について
●便秘とは● 大腸内の便の通過が悪くなった状態を、便秘といいます。 何日も便が出ない、排便があっても量が少ない、便がすっきり出た感じがしない状態、 便が固くてなかなか排泄できないといった症状も便秘に含まれます。 ●便秘の種類● 便秘の原因には、便が作られる過程や排便の仕組みに障害があって起こる機能的便秘と、腸そのものの病変によって起こる器質的便秘があります。機能性便秘はさらに「弛緩性秘」、「痙攣性便秘」、「直腸性便秘」の3つに分けられ、器質性便秘と合わせて全部で4種類に分類されます。また、機能性便秘が生活習慣を見直すことで症状が緩和されるのに対し、器質性便秘は医療機関の受診が必要になってきます。 ★機能性便秘 機能性便秘とは、自律神経のバランスが崩れ、大腸が機能不全を起こしたことによる便秘です。食生活や生活習慣が原因になることが多く、日常生活を改善することにより症状が軽減されます。一般的に「便秘」と呼ばれているものは、この機能性便秘の中、次の3つのどれかに該当する場合がほとんどです。 ①弛緩性便秘 食物繊維の不足や運動不足、腹筋力の低下が原因で大
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- 2021年11月9日
子どもの歯磨き
今回はお子さまの歯磨きについてのお話です。 食事を食べる、呼吸をする。口は生きる上でとても大切な機能と役割があります。 歯磨きをすることで以下の効果が期待されます。 ①口腔内の清潔 虫歯や歯肉炎などの感染予防につながります。嚥下機能の低いお子さまの誤嚥性肺炎予防にもなります。また、唾液の分泌も促進されるため自浄作用も高まります。 ②習慣化の確立 「食べたら磨く」の習慣をつけます。歯みがきが嫌なものにならないように、遊びながら、歌に合わせて、など楽しく行いましょう。嫌がって毎食後できない場合でも寝る前に1回でもきちんと磨くことが大切です。「スッキリしたね!」と、歯みがきをするとスッキリする感覚も分かるように関わると良いです。 次に発達段階別にケアの仕方とポイントをお伝えします。 【乳児期(乳歯が萌出するまで)】 この時期は積極的なケアは必要ありません。口の中の観察、触られることに慣れてもらうために、濡らしたガーゼで優しく拭います。 【乳児期(乳歯が萌出してから)】 生後5-6ヶ月ごろ:歯が萌出し離乳食が始まります。糖分の多いものは避け、食後に水やお
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- 2021年11月9日
触覚刺激に過敏性を持つ子ども達
粘土や濡れた砂などのベタベタ、ドロドロした感触を泣いて嫌がる 多くの子どもたちは、水、砂、粘土などの感触に親しみ、触ること自体を楽しみます。 それは、その感覚自体が心地よく感じられるので、安心して繰り返し遊べるのです。このような子どもたちはやがて、すくう、こねる、つかむ、形を作るといった操作を行いながら自分の手や指の使い方、道具の使い方などを学んでいくでしょう。このような触覚遊びを通じて、自分の体の地図が作られ、自分の体を使いこなす土台となります。この地図がうまくできないと、子どもたちは自分の体をうまく使うことができません。そのために子どもたちは、自ら動いて感覚を取り込もうとするのです。 触覚刺激に過敏性を持つ子どもは、人から触れられることは嫌いですが、自分から触ることはできることが多いので、子どもにとって見通しが持て目的があるように課題を設定することで子どもの自発性を促せるといいでしょう。 例えば料理などは、子どもにとって身近で分かりやすく、たくさんの触覚刺激を提供できる活動の一つです。また、嫌な時には自分で手が拭けるようおしぼりを準備するとい
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- 2021年11月9日
子どもと言葉
子どもにとっては意外と難しいことば 私達大人が当たり前のように使っていることばでも、小さな子ども達にとっては理解することが難しいことばというものが意外とたくさんあります。 色の名前 色は具体的に目に見えるしわかりやすいように思えます。 子ども達も色を見分けること自体は得意な子も多いです。赤い車を見せて、「同じ色の物を選んでね。」と言えば、赤い物をすぐに見つけられたりもします。 しかし、赤を指差して「これは何色?」と聞くと違う色を答えたり、「赤はどれ?」と聞くと違う色を選んじゃったりします。同じ赤の中でも、消防車の赤、りんごの赤、いちごの赤と、それぞれ同じように見えても色々な赤があります。また、赤とピンクをどこで分けるのかを分かる必要があります。それを一つずつ経験して、「赤ってこういう色なんだと」大人と同じように理解できるには時間がかかるのです。 大きさ、長さ、高いなどのことば 「大きい」「小さい」などの言葉もしっかり理解できるようになるには時間がかかります。大きい、小さいなどの感覚は人それぞれですし、場面や状況によっても変わってきます。例えば、サ
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