ライフスキルという言葉を聞いたことはありますか?ライフスキルとは社会生活を送っていく上で必要なさまざまな技術のことです。具体的にはコミュニケーションや行動をコントロールする能力、日常生活習慣の獲得まで多岐にわたります。WHOは1997年に精神保健プログラムの1つとして「ライフスキル教育」についてガイドラインを発表しました。今回はWHOが発表したライフスキル教育の10の項目についてご紹介します。
①意思決定②問題解決③創造的思考④批判的思考⑤効果的コミュニケーション⑥対人関係スキル⑦自己認識⑧共感性⑨情動への対処⑩ストレスへの対処
10項目にはこのようになりますが、それぞれが関係していることがあるので大きく分けると以下の5項目になります。
◉意思決定のスキル:選択肢の中から自分が最も適している・望ましいと思うものを選択できるスキル。また、問題に直面した時にどのようにすれば良いかを考え解決へ導くことができるようになる。
◉効果的なコミュニケーションスキル:お互いについて理解共感し認めていく上で、最適な意見や内容を一緒に見つけていくことができるスキル。他の人との関係を損なわずに自分の意見も伝え、お互いの意見を尊重することができる。
◉自己認識・自己実現へのスキル:自分の好きなところを発見し肯定していくことができるスキル。自己肯定感を育み対人関係へも強い影響がある。
◉目標設定のスキル:自分が叶えたい内容のためにどのような過程を経て行動すれば良いか考え行動へ移すことができるスキル。目標のためにモチベーションをアップさせ自分らしく生活していくために必要なスキル。
◉ストレスへのマネジメントスキル:自分を高める良いストレスを感じつつも、悪いストレスを引き起こさないように実践し対処するスキル。感情を抑えたり逆境をバネにする力など困難なことがあっても立ち向かうことができるようになるために必要。
以上のようにライフスキルとは人が生活していく上でとても重要なスキルだとわかります。ライフスキル教育を取り入れた健康教育は、これからの学校教育の主要目標である「生きる力」の形成にもかかわるため早い時期から身につけさせていく必要がある内容です。学校だけではなくご家庭でもライフスキルについて考えながらお子さんと向き合ってみてはいかがでしょうか?

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