前回はロコモティブシンドロームの概要について説明しました。本日はロコモティブシンドロームとメタボリックシンドロームの関係や予防について説明したいと思います。
日本のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者は約960万人もいるといわれ、その他に予備軍に分類される方は約980万人、合計すると約1,940万人と推定されています。40~70歳台の男性2人に1人、女性では5人に1人に当たります。
メタボリックシンドロームになると動脈硬化になりやすく、心筋梗塞や脳梗塞などの重い病気を発症するリスクが高くなります。また、メタボである人は肥満であることが多く、体重が重い分、股関節や膝関節、腰などの関節に大きな負担がかかります。その影響で軟骨や椎間板がすり減ってしまい変形性関節症などの退行性疾患を発症してしまいます。それが進行すると体重をかけたり、身体を動かすことでと痛みが出現し、やがてはロコモティブシンドロームへと進みやすくなってしまいます。逆に低栄養などによる極端な痩せ型の方も骨粗鬆症や筋力低下の影響でロコモティブシンドロームへとつながってしまいます。
このような症状により身体を動かすのがおっくうになると運動不足となり、いっそう筋力低下が進みます。また、それによって肥満が助長されるという悪循環に陥ることも
よくあります。
ロコモティブシンドロームを予防するには、若いうちから毎日の生活の中に運動習慣を取り入れることが重要です。加えて栄養バランスのとれた食事を1日3回摂り、健康維持を図ること、骨と筋肉を強くすることが大切です。特に最近多くなったデスクワークをしている方は身体を動かす習慣は減っていると思うので注意が必要です。
ロコモティブシンドロームを予防することはメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にもつながります。
最近身体が思うように動かなくなった、関節に痛みが出てきた、運動習慣を見直したい、具体的な運動方法を教えて欲しいなどありましたら当ステーションにご連絡を頂ければと思います。
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