入浴について(高齢者)

・皮膚の清潔保持

 皮膚の雑菌繁殖を招く汗などの老廃物を流し、体を清潔に保つことでかぶれや床ずれ(褥瘡)形成の予防となります。また、入浴時にそういった皮膚トラブルをいち早く発見する良い機会となります。ご自身の皮膚の状態を観察してみましょう。


・新陳代謝の促進

髪や体を洗うことで刺激を受けたり、湯舟に浸かることで、体が温まり血行促進効果や新陳代謝も促されます。血行が悪い方や関節などの痛みがある方にはとても良い効果が期待できます。


・リラックス効果

 入浴には、全身をリラックスさせる効果があります。湯舟に浸かった時の温かさや気持ちよさで、副交感神経が優位になり、全身のリラックス効果は絶大です。ご自宅では、入浴剤などを使うと、良い香りで嗅覚も刺激され、更に癒し効果が期待されます。

また、高齢者の多くに、活動量が低下していく傾向にあるため、睡眠の質も低下しやすくなります。そんな高齢者の方にとって入浴は、運動に代わりとなる大事な習慣となります。入浴により、血行促進、発汗作用の亢進、副交感神経(体をリラックスさせる作用の自立神経)が刺激され優位になるため、自然な質の良い睡眠へと導きます。


・健康維持効果

 入浴にともなう一連の動作や温熱刺激や水圧による刺激を受けることで、運動に代わる効果があります。入浴は思いのほか体力を使います。入浴頻度が高い高齢者は、入浴頻度の少ない高齢者に比べて要介護のリスクが低いという研究結果もあるそうです。




☆高齢者の入浴時に気を付けるポイント☆

① 入浴前の体調確認

入浴前に、バイタルサイン(体温、脈拍、血圧などを)の測定し異常がないかをチェックする。

② 基本的には半身浴を推奨

高齢者の場合、肩まで浸かる全身浴では、心臓にかかる負担が大きいため避けた方がよいとされています。基本は、半身浴で、湯温は熱すぎず、38~39℃程度とし、長湯はしないように気をつけましょう。

③ ヒートショックには注意

高齢者の入浴で最も注意が必要なことは、暖かい場所から寒い場所の移動した時に起こりうる「ヒートショック」です。ヒートショックとは、急激な外気温の変化により、血管が収縮し心臓などの循環器系に発生するトラブルのことです。最悪の場合は、命に係わる症状で注意が必要です。こういったトラブルを避けるためには、入浴前に、事前に浴槽に湯を張り、浴室内を温める。また、シャワーを出したままにして、浴室を水蒸気で満たし温める。暖房器具があれば使用し、脱衣所や浴室を暖かくしておきます。なるべく寒暖差をなくしましょう。こういった工夫により、リスクが軽減します。


④ 転倒に注意する

筋力低下や運動機能低下により、浴室内で転倒するケースがあります。濡れている浴室では滑りやすく注意が必要です。介助者は、入浴する方のペースに合わせた丁寧な誘導と、声掛け確認が必要です。なお、食事直後や飲酒後の入浴は避けましょう。


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