これから暑い季節にはいりますね。夏は、厳しい暑さから食欲不振になったり、生活習慣が乱れてなにかと体調を崩しがちになります。そんな私たちを狙っているのが感染症です。
3大夏風邪の一つとされている、ヘルパンギーナについてお話ししていきます。
■ヘルパンギーナとは
6月から初夏にかけて流行し、乳幼児に多く見られる夏風邪の代表的なウイルス性の感染症です。ウイルスの型がいくつかあるので、何度もかかってしまうことも珍しくありません。大人も発症する事があります。
■症状
2〜4日の潜伏期の後、高熱が数日続き、喉の痛みや喉が赤く腫れて、小さな水疱がたくさんできます。水疱は、食事や会話で口を動かすことが刺激となって破れ、潰瘍となります。潰瘍となった水疱は強い痛みがあるため、食事や水分を十分にとれず、脱水になることもあります。ヘルパンギーナは強い症状が現れますが自然に回復することがほとんどです。ですが、重症化した場合はまれに髄膜炎や心筋炎などを引き起こして命に関わるケースも報告されています。
■感染経路
ヘルパンギーナにかかった人の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染します(飛沫感染)また、水疱の内容物や便に排出されたウイルスが手などを介し、口や眼などの粘膜に入って感染します(経口・接触感染)
予防接種がないので、予防としては、手洗いと咳エチケットが有効です。
■対処法
ヘルパンギーナに対する特効薬はありませんが、発熱や口内炎に対して鎮痛解熱薬で痛みを和らげたり、粘膜保護剤の軟膏などが処方されることがあります。喉の痛みがあるので、刺激のあるオレンジジュースなどは避け、喉ごしの良い少し冷たい飲みものがおすすめです(麦茶や牛乳、冷めたスープなど)食べ物も、ゼリーや豆腐、冷めたおじやなど刺激が少なく噛まずに飲み込めるものにしましょう。
感染症にかからないように十分に気をつけて、楽しい夏をお過ごしください。
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