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NS大久保

子どもの気管支喘息


今回は子どもの気管支喘息についてお話していきます。


①気管支喘息とは

発作性によって気道が狭くなり、「ゼーゼー、ヒューヒュー」という喘鳴や息を吐く時間が長くなる呼気延長、呼吸困難を繰り返してしまう疾患です。

気道が狭くなってしまう理由は気道にある筋肉の収縮、気道粘膜の浮腫み、分泌物の増加があります。慢性的は炎症があると気道が狭くなったまま戻らなくなる、リモデリングという事が起きます。

②原因

子ども自身にアレルギー疾患ある、家族に喘息やアレルギー疾患の既往があるという個体因子。ウイルスなどの感染、ダニやハウスダストなどのアレルゲン、空気汚染、たばこや気象などの環境因子の2つが主な原因となります。子どもではアレルギーが原因となることが多いです。

③症状

発作は夜や明け方に起きやすいです。喘鳴や咳、呼吸困難、呼気延長、努力呼吸(多呼吸、肩呼吸、起坐呼吸、陥没呼吸)などが主な症状です。他には不眠や経口摂取が難しい、会話が出来ないという症状があります。

④治療

・薬物療法

薬物療法には発作治療薬と長期管理薬の2つのパターンがあります。発作治療薬は気道の収縮を改善して呼吸を楽にする作用があります。発作が酷くなる前に使用すると良いです。

長期管理薬は気道の慢性的な炎症を改善します。使用を始めてから効果が出るまで数週間の時間がかかります。薬物療法は毎日の薬をしっかり飲み続けることが大切です。

・環境調整

アレルギーの原因となるものを生活から取り除きます。子どもではアレルギーが原因となっていることが多いので、掃除をしっかり行って環境を整えることが有効です。

⑤発作が起きたらどうする?

唇が白いまたは紫色になっている、呼吸をしているときに胸がへこんでいる、横になることが出来ない、話すことも苦しい、興奮して暴れている等の症状がある時は大きい発作が起きています。

すぐに発作時に使用する吸入薬を使用して、受診してください。万が一呼吸困難が強い時や意識が低下してきたら救急車を呼んでください。

また、楽な体位を整えてあげることも大切です。乳児の場合は縦抱きにする、幼児以降はクッションやタオルなどで体を支え座れるように体位を整えてください。そうすることで胸が動きやすくなるので、呼吸困難感が軽減します。

 今回は以上になります。喘息の治療は継続することがとても大切です。

日々の薬や環境を整えて、元気に過ごせるようにしていきましょう。



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