生まれたばかりの赤ちゃんの視力は0.02〜0.04位で、光や物の形がぼんやりとわかる程度です。それが6か月頃には0.1位、1歳で0.3位、3〜5歳で0.8〜1.0位になり、立体的に物が見られるようになります。8歳頃になると視機能の発達がほぼおわります。この急激に発達する時期に見えにくい状態が続くと、眼鏡をかけてもよく見えない「弱視」になってしまいます。
見る力は、目から情報を取り入れ、脳で処理することを毎日繰り返して育ちます。ところが、目に異常があると脳に情報が届かず育ちません。早く治療を始めるほど回復しやすいため、見え方の違いに気づいたら早めに眼科で相談しましょう。
見え方のチェックにおすすめなのが、紙芝居です。左右の目の焦点、物を見る様子が詳しくわかります。
頭を傾ける、目を細める、横目でみる、片目をつぶって見る、片方の目の焦点が合わない、などの症状がないか、正面から「見る様子」をチェックしてみてください。
また、テレビなどの動画を長時間みせていませんか。
成長するにつれてスマホやタブレット、テレビなとな視聴時間が長くなりがちです。しかし、視聴時間が長くなると視力の低下を招くだけでなく、子どもの発達に悪影響を与えることがわかってきました。特に乳幼児は、言葉の発達や社会性の遅れにつながるけとを日本小児科学会が報告しており、どう付き合うか、以下の6つのアドバイスを出しています。
①2歳以下の子どもには、長時間見せない!
(内容・見方に限らず、長時間の視聴は言語発達が遅れる危険性が高まる)
②つけっぱなしはNG!見たら消す!
③乳幼児に一人で見せない!
(大人が一緒に歌ったり、子どもの問いかけに応えたりすることが大切)
④授乳中、食事中は消す!
⑤乳幼児にも、付き合い方を教える。
(見終わったら、消すこと。連続して見ないこと)
⑥子ども部屋におかない。
乳幼児期は視力を検査する機会が少なく、子どもの目の異常を周囲の大人が気を配って気付いてあげることが大切ですね。

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