インフルエンザの流行が一部地域で出てきたようです。
今年の冬はインフルエンザとコロナの同時流行か?など言われていますよね。
新型コロナウイルス感染症が世界流行してから、医療従事者だけでなく一般の人たちにも感染対策について色々な情報がもたらされました。
今更ですが、感染とは何か?を知ることによって効果的な感染対策がわかります。
感染を発症するには6つの要因があると言われており、それぞれが影響します。
1. 病原体(コロナやインフルエンザウイルスはこれです。あとは細菌や寄生虫等)
2. 感染源(感染している人や病原体で汚染された物、感染物に触った手等)
3. 排出門戸(病原体が排出される部位、咳であれば鼻や口)
4. 感染経路(病原体が宿主へ侵入する経路。接触や飛沫、空気感染)
5. 新入門戸(病原体が侵入する部位。食中毒であれば口)
6. 宿主(感染を受ける人。その人の持つ抵抗力が影響する)
免疫力<病原体の感染力=発症 となります。
病原体が他の人へ侵入する経路を遮断することが感染予防・対策となります。
標準予防策とは?
感染症ありとわかるのは、たまたま検査をしただけの氷山の一角です。感染症の検査では検出できない期間、ウインドウピリオドや未知の感染症もあります。感染症の有無により感染対策を行うことは、氷山の一角だけに感染対策を実施することになり、感染症の拡大防止に繋がらないということになります。標準予防策とは、感染症の有無に関係なく、血液、汗をのぞく体液、排泄物、粘膜、損傷した皮膚は感染性の可能性がある対象として取り扱うことです。具体的には手指衛生 ・ 個人防護用具の着用 ・ 適切な患者配置・ 汚染器材の管理・ 環境整備 ・ リネンの管理・ 鋭利器材の取り扱い ・ 感染性廃棄物の取り扱い・ 血液媒介病原体対策(針刺し切創など)・ 呼吸器衛生・咳エチケット ・ 安全な注射の手技・ 特別な腰椎穿刺処置のための感染予防があり、医療従者は基本的なこととして、利用者様に接する際はこれを実践しています。
手洗い・換気・マスク!
新型コロナウイルス感染症が流行してから言われ続けてますよね。
これは上記の感染を発症する要因に対しての対策として行われます。手洗いは感染源や感染経路をを断ちます。換気は感染源を断つとともに病原体を近づけないことに繋がります。マスクは排出門戸からの病原体の放出を少なくする、新入門戸からの病原体の侵入を少なくする効果があります。
ちなみに、新型コロナウイルスはマスクのフィルターを通過することができる大きさですが、飛沫(唾液等と一緒になっているもの)の大きさだと捕捉されることが多いので、フィルターから出るウイルスは少なくなります。マスクはノーズフィット等できちんと顔に合わせていることで効果を発揮できます。フィルター自体は一枚にしても2枚にしてもさほど効果は変わりませんが、マスクから息が漏れる=フィルターを通さない空気の出入りがあるということですので、1枚の不織布マスクをしっかりつけることが推奨されています。医療用にN95という高性能のマスクもありますが、フィルターが高性能であることに加え、顔に痕が付くくらい密着させることで本来の性能が生かされます。そのため、日常的に使うのは息苦しく現実的ではありません。
換気に関しても1つの窓を開けても空気が循環しません。2カ所以上、1時間に10分程度窓を開ける事が必要です。また、空気がよどむ場所ではサーキュレーターを使用するのも効果的です。
また、職場や学校等人が多く集まる場所ではうがいや歯磨きは人がいない換気のよい場所で、飛沫が飛び散らないように行うことが求められます。あとは、感染防護として利用されることがあるフェイスシールドやアイマスクですが、咳等の直接の飛沫を防ぐには有効ですが、新型コロナウイルス等のエアロゾルには効果がありません。また、使用する際は使い捨てで、廃棄時にもビニールで密閉し、蓋つきのゴミ箱に捨てる事が推奨されます。
冬になると色々な感染症が流行しやすくなります。栄養をとり、良く寝て、よく笑い免疫力アップして乗り切りましょう。
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