現代社会において、わたしたちは交感神経が優位になりやすい刺激にさらされた社会環境の中で生活しています。そのため、意識的に休息や睡眠をとることで、交感神経と副交感神経のバランスを保つことが重要となります。勉強や労働も含めて適度に休み、適度に身体を動かすことを意識して行う必要があります。自律神経を整えるために食事以外の方法、運動や体操、ストレス緩和法、呼吸法などについてお話していきます。
運動は全身を使うため、筋肉や持久力だけでなく自律神経を刺激することで鍛える効果も期待できます。現代は、車や電車などの発達もあり体を動かさなくても成り立ってしまうため、適度な運動は意識的に取り入れましょう。負荷が高くなくても無理なく継続できることが重要となります。
【ヨガ】
ヨガは心身をリラックスさせる効果があり、副交感神経が刺激されるため自律神経のバランスが整いやすくなります。深呼吸を意識すると良いです。呼吸を深くすることで副交感神経がより活性化しやすくなります。猫のポーズ、魚のポーズ、チャイルドポーズなどがおすすめです。就寝前に行うとスムーズに眠りにつきやすくなります。
【ストレッチ】
筋肉の緊張をほぐしてくれます。また、血行の促進が期待できるため副交感神経が活性化しやすくなります。ゆったりとした動作で筋肉を伸ばすと自律神経が整いやすくなります。背骨は自律神経と密接な関係があり、脊骨を伸ばすような動きを心がけると自律神経バランスの改善が期待できます。背筋を伸ばしたり、身体を左右に曲げたりするだけでも十分です。ラジオ体操のようなやや激しい運動はかえって交感神経を活性かさせるため注意が必要です。
自律神経が乱れる原因として多く挙げられるものがストレスです。ストレスを溜めないような生活を心がけ、自律神経の乱れを予防しましょう。すでにストレスを感じている場合は、発散、解消する必要があります。
【アロマ】
リラックス効果のあるアロマの成分は脳にダイレクトに働きかけるため、副交感神経の活性化に高い効果を発揮してくれます。例えば、ラベンダー(リラックス効果)、ヒノキ(副交感神経の活性化)、ベルガモット(イライラ、ストレスの緩和)、ローズ(女性のリラックス効果)などがおすすめです。
【音楽や読書】
音楽や読書は特に副交感神経を優位にすると言われています。交感神経が優位になるスマホやタブレットでの読書は控えるようにし、紙媒体での読書がおすすめです。また、音楽も優しいメロディーのものが良いでしょう。激しい曲調のものは交感神経が優位になる可能性がありますが、好みの曲であれば副交感神経を優位にするアルファ波が出やすいため一概に断定はできません。
【着脱しやすい服装】
窮屈な服や締め付けのきつい服などは心身にストレスを与えていることが多いです。通勤中はネクタイを外すなど身体を圧迫しない工夫が必要です。また、体温調整がうまくいかなくなると自律神経の乱れにもつながるため、着脱しやすいアイテムを取り入れて気温の変化にうまく対応しましょう。夏は特に屋内外の寒暖差が大きくなりやすく自律神経が乱れがちです。タオルでこまめに汗を拭いたり、携帯用扇風機など暑さ対策グッズを持ち歩くだけでなく、屋内に入った時に冷えないように羽織りものを持ち歩くと良いでしょう。
【日記】
その日1日を振り返る習慣になります。自分の行動や感情の動きを冷静に見つめる機会となり、自分の感情や行動をコントロールしやすくなります。
【呼吸法】
副交感神経は横隔膜が広がるときに活性化するため、腹式呼吸など深い呼吸をすると自律神経が整いやすくなります。逆に胸式呼吸は交感神経を優位にさせるため、集中したい時は胸式呼吸、リラックスしたい時は腹式呼吸というように使い分けることも良いでしょう。現代人はパソコンやスマホの使いすぎで姿勢が悪くなりがちです。骨格が歪み、肺が圧迫されて短く浅い呼吸になるため体の隅々に酸素が行き渡らず酸欠状態になってしまいます。酸欠が続くとストレスの原因になったり、常に副交感神経が優位の状態になってしまいます。背筋を伸ばすと自然と呼吸が深くなるため姿勢を正すことから始めてみるのも良いでしょう。
【首を温める】
首には太い血管が通っており、首が冷えると全身の血行が悪くなることで副交感神経が活性化しにくくなります。脳の血行不良は自律神経のバランスの乱れに繋がるため、マフラーなどを用いて首元を冷やさないようにしましょう。
ここまで、副交感神経を優位にする方法を中心に話しました。次は副交感神経と交感神経の切り替えがスムーズにいく朝の習慣についてお話しします。(前回紹介した内容もあるので振り返ってみてください。)
・太陽の光を浴びる
朝日を浴びると体内でセロトニンという物質が生産されます。セロトニンは副交感神経から交感神経への移行をスムーズにします。また、体内時計をリセットする作用があるため、昼間は精力的に活動し、夜は自然と眠たくなるというようにメリハリのきいた生活を送りやすくなります。
・少し熱めのシャワーを浴びる
40度前後のやや熱めのシャワーを浴びると、強制的に体温が上昇し交感神経が優位になるため活発に活動するエネルギーが湧きやすくなります。逆に浴槽に浸かることは、リラックス効果が高く副交感神経が優位になってしまうためお勧めできません。
・コップ1杯の水を飲む
・全身を軽く動かす
身体を軽く動かすことで体内のセロトニンが合成されやすくなります。朝陽を浴びながらストレッチやヨガ、ウォーキングなどの軽い運動がお勧めです。
・しっかり朝食をたべる
以上5つになります。
生活リズムや食生活を見直し、ストレスの少ない生活を送れるようにしましょう!自分に合った方法、継続できそうなものを見つけてみてください!
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