みなさんは良く眠れていますか?眠ろうとしてもどうしても眠れないという経験はありませんか。例えば、試験や旅行の前日、何か心配事がある時など‥。通常なら数日から数週間のうちにまた眠れるようにはなると思いますが、不眠が改善せず長期に渡って続く場合があります。不眠症とは、不眠が続き、精神や身体に不調を来す神経症で睡眠障害の一つです。
症状としては、寝付きが悪い(入眠障害)眠りが浅く途中で何度も起きてしまう(中途覚醒)早朝に目が覚めてしまいそれ以降眠れなくなる(早朝覚醒)ある程度の時間眠れるが、ぐっすり寝たという感じが得られない(熟眠障害)があります。
不眠症状により、集中力や記憶力の低下、やる気が出ない、情緒不安定などがみられ、仕事や学業に支障をきたします。
不眠症の原因はさまざまですが、不適切な生活習慣、ストレス、アルコールなどの嗜好品、心身の病気などが挙げられます。寝付きをよくするためにアルコールを飲む方もいますが、むしろアルコールは夜間の睡眠の質を悪化させるため、不眠症を引き起こす要因になります。
治療としては、良質な睡眠をとる、保つことができるような睡眠衛生指導が行われます。例えば、就寝・起床時間を一定にする、睡眠時間にこだわらない(睡眠時間には個人差があるので、何時間眠ると目標を立てない事が大切です。)体内時計を調整する働きのある太陽の光を浴びる、散歩など適度な運動をする、寝る前のカフェインやブルーライトを避ける、半身浴や音楽、読書をするなど寝る前にリラックスタイムをつくる、室内環境調整(適温は20℃前後で、湿度は40~70%くらいに保つのがよいといわれています。)などが挙げられます。
それに加え、薬物療法や認知行動療法を用いることもあります。
暑い夏を乗り切るためにも、質の良い睡眠をとることが大切ですね。
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