作業療法士(OT)は、様々な原因によって生じる発達の遅れや偏り、手の操作能力の未熟さを持ったお子さんに対して、生活全般にかかわる支援をしています。治療としては、「基本的な生活動作訓練」や「あそび」で展開しています。子どもの「あそび」の中で生活に必要な動作や作業をその子のペースで段階的に導入しています。
理学療法士(PT)は、小児麻痺、遺伝性疾患、発達障がいなどの発達の遅れや運動機能に対して、次の項目を中心に支援しています。①基礎運動能力、協調性運動、姿勢制御機能の獲得・学習 ②関わりのなかで人間関係の構築、情緒の把握・理解による安定などによる心理面での成長 ③日常生活や社会活動における関わりや関係機関への情報共有、保護者の相談支援、アドバイス
自閉症スペクトラムとは
自閉症スペクトラムのお子さんは、社会性、コミュニケーション、イマジネーションの3つの点において質的な偏りがあるといわれています。
よく見られる様子として、同年齢の友だちへの興味関心が低い、お友だちとのコミュニケーションが円滑にいかず上手に遊べない、同じことを繰り返すなどのこだわりがある、などが挙げられます。
このような症状から生きにくさを感じる場合がありますが、それぞれのお子さんに合った環境を整えていくことで、お子さん自身の強みを発揮していくことも可能になります。
ADHDとは
ADHDのお子さんには、主に不注意(集中が持続しない)、衝動性(気になったらすぐに動いてしまう)、多動性(落ち着きがなくじっとしているのが苦手)の3つの症状があるといわれています。色々なところに気が散って1つのことに集中するのが難しい、気になったら我慢できずにすぐに話し始める、座って話を聞くことが苦手、忘れ物が多い、などの特徴が挙げられ、生活場面で叱られることが多くなる傾向があります。悪気があってしているわけではないので、叱られて自信を失っていかないようにお子さんの特性を考えて接していくことが大切になります。
学習障害(LD)とは
学習障害は知的発達に遅れがないにも関わらず「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じる発達障害の一つです。全てに必ず困難があるわけではなく、一部の力だけに難しさがみられる場合が多いです。
例えば、「読めるけど書けない」「算数だけ理解できない」「ひらがなは問題なくても漢字が苦手」など、お子さまによって見える問題は様々です。
発達障害の中でも判断が難しく、学習障害であることに気づかれないまま「勉強ができない子」「もっと努力が必要」「やる気がない子」とみられることも多く、学習への意欲低下に注意が必要になります。現在は、学校での学習もタブレットや文章の読み上げソフトなど代替手段を利用できる場合も増えていますので、その子にあった方法を見つけて学習できるようにサポートすることが大切です。