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NS田中

子どもの歯磨き

 今回はお子さまの歯磨きについてのお話です。

食事を食べる、呼吸をする。口は生きる上でとても大切な機能と役割があります。

歯磨きをすることで以下の効果が期待されます。

 ①口腔内の清潔

虫歯や歯肉炎などの感染予防につながります。嚥下機能の低いお子さまの誤嚥性肺炎予防にもなります。また、唾液の分泌も促進されるため自浄作用も高まります。

 ②習慣化の確立

「食べたら磨く」の習慣をつけます。歯みがきが嫌なものにならないように、遊びながら、歌に合わせて、など楽しく行いましょう。嫌がって毎食後できない場合でも寝る前に1回でもきちんと磨くことが大切です。「スッキリしたね!」と、歯みがきをするとスッキリする感覚も分かるように関わると良いです。

 次に発達段階別にケアの仕方とポイントをお伝えします。

【乳児期(乳歯が萌出するまで)】

この時期は積極的なケアは必要ありません。口の中の観察、触られることに慣れてもらうために、濡らしたガーゼで優しく拭います。

【乳児期(乳歯が萌出してから)】

生後5-6ヶ月ごろ:歯が萌出し離乳食が始まります。糖分の多いものは避け、食後に水やお茶を飲ませて清潔に保ちます。生後9-11ヶ月ごろ:上下の前歯が4本萌出し離乳食の形態が進み、虫歯が発生しやすくなります。ガーゼや乳児用歯ブラシを使って磨きましょう。

仰向けに寝かせて歯を1本ずつ細かい動きで磨きます。慣れてもらうために、食後など時間を決めて行うと良いです。

【幼児期】

3食の食事習慣に合わせケアを行います。自分で磨かせることも始め、仕上げ磨きを行いましょう。立った状態で磨いていたり動き回ると危険なため注意します。

仕上げ磨きのコツとしては、軽い力で小刻みに、歯の面に対してブラシを垂直に当てます。

【学童】

6歳ごろに永久歯が萌出し始めます。11歳ごろまでは乳歯と永久歯が混在し、仕上げ磨きの頻度も減少することから虫歯の発生が増えます。9歳ごろまでは仕上げ磨きをしてあげるのが理想的です。

また、口から食べられないお子さまは胃瘻や胃管から栄養剤を注入していると思いますが、咀嚼がない分唾液分泌が減り雑菌が繁殖しやすくなっています。必ず同じようにケアを行いましょう。唾液の分泌を促したり、口周りの筋肉の刺激にもなり、口腔機能低下の予防にもつながります。

子どもたちにも子どもなりの事情があり、眠い、今はやりたくない、などなかなか歯みがきができない場合があると思います。小さいうちから少しずつ慣れさせ、嫌がる子には事故につながったりトラウマになることもあるので無理矢理やらないようにしましょう。




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