NPPVについて
- NS多鹿
- 2023年5月10日
- 読了時間: 2分
非侵襲的陽圧換気(NPPV)は、気管挿管や気管切開を伴わない陽圧換気のことをいいます。
自発呼吸ができ、気道が確保されていることが前提の換気方法となります。
NPPVが継続できるかは、導入時が一番のポイントになります。
挿管下の人工呼吸器では、患者さんに鎮静薬を投与し、眠らせて人工呼吸器と同調させることが可能ですが、
NPPVは患者さんの自発呼吸が不可欠であるため、
患者さんの協力が必要となります!
最初に不快感を与えてしまうと、その後も拒否が続き継続が困難となってしまう場合があります。
患者さんは死を予感させる呼吸困難の中で、はじめて見るマスクや、人工呼吸器、アラームなどの騒音にパニックに陥りやすい状況だということを理解しましょう!
⭐︎マスクを顔に当てる前に、患者さんの手に当てるなどして、「このように風が流れます」などと説明し、まずは患者さんに人工呼吸器から流れ出る風の圧力を体感してもらいましょう!
それからマスクを装着します。いきなりマスクを固定するベルトを締めるのではなく、慣れてきたときに締めます。
マスクにはいろいろな種類と形があるため、患者さんの状態に合わせて使い分けることができます。
患者さんに、マスクにはサイズや形がいろいろあり変更可能であることを、わかりやすい言葉で説明しましょう!
◎皮膚障害の予防方法
NPPVを装着するような患者さんは、低栄養や浮腫があり、皮膚が脆弱な人が多いため、マスクフィッティングがしっかりできていないと皮膚障害が発生します。
皮膚障害を生じやすい部分をこまめに観察し、しっかりとマスクフィッティングをしましょう。
姿勢を調整し、マスクのずれを予防しましょう!
また、蛇腹やアームの位置によっては、マスクが引っ張られることでずれが生じるため、蛇腹の位置やアームの位置の調整もしましょう!
マスクの汚れも皮膚障害の原因となるため、マスクが当たっている部分を清拭し、マスクに付着した皮脂や汚れも拭き取るようにしましょう。
皮膚障害予防のために皮膚保護材を貼付することもありますが、皮膚保護材の下で皮膚障害が生じている場合もあります。
皮膚保護材が貼ってあるからといって安心するのではなく、定期的にはがして皮膚の状態を観察し、皮膚を清潔に保つため清拭を行いましょう!

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