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周期性嘔吐症について

普段は元気に過ごしていても、嘔吐発作をくり返してしまう周期性嘔吐症についてお話していきます。


●特徴

周期性嘔吐症は自家中毒症やアセトン血性嘔吐症とも言われています。本来はブドウ糖を分解してエネルギーにしています。しかし、ブドウ糖が枯渇したり、ストレスや疲労によってブドウ糖をエネルギーに上手く変えられなくなり、脂肪をエネルギー源として利用するとケトン体という物質が作られます。このケトン体が増えることで嘔吐発作が起きます。

数日間の嘔吐発作を周期的に繰り返しますが、発作期以外は元気に過ごしています。基本的には数年症状は持続しますが、自然に良くなっていきます。現在では頭痛の一種と考えられていて、偏頭痛の家族歴があることが多いです。周期性嘔吐症があった場合に偏頭痛に移行することがあります。


●症状

嘔吐は一番多い時で1時間に6回あります。黄緑色をした胆汁性嘔吐や血性の嘔吐も伴います。その他の症状としては眠りがちになる、顔色不良、発熱も伴います。2~4週間ごとに発作が起きて、数日間持続します。


●発作が起きる原因

風邪などの体調不良、発表会の前後など精神的なストレスがかかった時、遠足の後など疲労が溜まっている時に起こりやすいと言われています。


●治療について

発作期:食事をしても嘔吐してしまうので、基本的に食事は行わず、イオン飲料などを少量ずつ何回にも分けて摂取します。

糖分と水分を補給するため点滴も行います。偏頭痛の薬や吐き気止めの薬を使用することもあります。

発作の予防:食事は3食しっかり食べる。睡眠をしっかりとる等生活リズムを整えましょう。抗けいれん薬や降圧剤、抗ヒスタミン薬の一部を発作予防のため内服することもあります。


今回は以上になります。普段は元気だけど、周期的に嘔吐をくり返す場合は周期性嘔吐症の可能性もあります。医師に相談することはもちろんですが、ストレスをため込まないように生活リズムを整えて過ごしていくことも大切です。


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