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  • NS多鹿

~喘息について~

●気管支喘息とは…?

気管支喘息(喘息)とは、空気の通り道である気管支(気道)が慢性的に炎症を繰り返すことで気管支が狭くなり、呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーといった音が聞こえる喘鳴ぜんめいや呼吸困難などの発作が生じる病気です。


●喘息の症状

・のどが「ゼーゼー、ヒューヒュー」いう喘鳴

・呼吸困難

・発作性の激しい咳、痰

・急に動けなくなる

・胸の痛み

・動悸、息切れ

・背中の張り

・空咳


●原因

主にアレルギーが原因とされていることがほとんどです。

▽主なアレルゲンとされるもの▽

①ダニ

②ハウスダスト

③ペット

④花粉

⑤食物

▽それ以外の誘因▽

①運動

②たばこ

③過労・ストレス

④風邪などの感染症

⑤大気汚染

⑥天候・気温の変化

⑦香水などの匂い


●喘息の症状には、時間帯や季節にも関係が!

風邪などの場合には昼間でも咳が出るのに対し、喘息の場合は、主に就寝中の夜間や早朝に、激しい咳や息苦しさなどの発作が出るのが特徴です。

反対に昼間は、ケロッとしていることも。

また発作の時は横になった姿勢より座っているほうが呼吸が楽になるので、咳き込むたびに体を起こしてやり過ごす方も多くみられます。そのため、発作が起こっている時は睡眠不足に悩まされがちです。

 春先や秋口など季節の変わり目に発作が起きやすいのも、ぜんそくの症状の特徴です。

季節の変わり目は、日々の寒暖差が大きいことに加えて朝晩の冷え込みが強いことから、1日のうちでの寒暖差も大きくなります。急激な温度変化は、喘息の発作を引き起こしやすくするのです。


●喘息と合併しやすい病気

喘息を発症したことがある方は、鼻の病気を合併しやすいと言われております。

空気の通り道である気道は、鼻から気管支までつながっています。

喘息は下側の気道(下気道)、鼻の病気は上側の気道(上気道)と、ひとつのつながった気道の中で発症するため、合併している方が多いといわれています

▽主な疾患▽

①アレルギー性鼻炎

ダニ、ハウスダスト、花粉などのアレルゲンに反応し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状があらわれる病気です。花粉症もアレルギー性鼻炎の一種です

②慢性副鼻腔炎

鼻の周囲にある 副鼻腔ふくびくう という空洞に慢性的な炎症が起き、鼻づまり、鼻水、匂いがわからない、顔の痛みなどの症状があらわれる病気です。

③アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)

空気中の真菌(カビ)を吸い込むことで、気管支や肺でアレルギー反応が起こる病気です。症状は喘息の発作と同様、咳や痰、喘鳴などですが、薬が効きにくいことが多く、重症の場合は、息苦しさだけでなく肺炎症状を繰り返し、呼吸不全に至ることがあります。

④喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)のオーバーラップ(ACO)

喘息と COPD の両方の特徴があてはまる場合、ACO と診断されます。

COPD は、主にたばこの煙が原因となり、肺に炎症を引き起こす病気です。

身体を動かしたときに息切れがしたり、慢性的に咳や痰があらわれることが特徴です


●発作が起こった時の対処法

①短時間作用性β2遮断薬(気管支拡張薬)を吸入

②改善したらそのまま家庭で様子をみる。(安静にしておく)

③悪化するようなら再度短時間作用性β2遮断薬を吸入。

それでも改善しない場合は病院へ受診を


▽小児の喘息発作の場合は保護者が落ち着き、まずは子どもを安心させてあげましょう▽

①日頃から発作の時のことを考えておきましょう!

 薬は手元にありますか?

 発作が起こったらどこへ受診しますか?(日中・夜間)

②症状を冷静に観察しましょう

 ・強い喘息発作のサインはありますか?

 (喘息発作で話せない・歩けない・食べれない、眠ることができない、顔色が悪い、強いぜーぜーがある、肋骨の間がはっきりとへこんでいる)

 ・気管支拡張薬で良くなっていますか?


※救急受診のタイミング

 次のような場合はためらわず医療機関へ受診してください

①苦しくて眠れない

②短時間作用性β2遮断薬や内服薬の効果が不十分

③発作止めの薬が手元にない

④強い喘息発作の症状がある


●予防方法

日本人のアレルゲンで最も多いといわれるものはダニです。

ダニが増えるのは、


◎高温多湿

◎エサとなるもの(人間や動物のフケ、垢、カビなど)がある

◎もぐって産卵できる場所がある


布団やじゅうたん、布製ソファやぬいぐるみなどには多く生息しています。

ダニ対策は、ダニの生息しやすいものを ①洗う ②覆う ③拭く ④除く ⑤除湿(換気)する ことが重要です!


アレルゲンになるものやのどを刺激するものをなるべく避けるよう心がけましょう。


①喫煙を避ける

喫煙や受動喫煙を徹底して避けましょう。


②感染症を避ける

風邪やインフルエンザなど感染症は喘息を悪化させるので、流行時期は注意します。


③マスクをする

アレルゲンや感染を避けるため、人が集まる場所、ほこりっぽい場所などではマスクを着用しましょう。冷たい外気を急に吸って気温差で発作が起こることも予防できます。


④飲酒を避ける

アルコールは発作を誘発するので、飲まないのが原則です。


⑤食生活に気をつける

食物アレルギーに注意しながら、バランスよく食べましょう。アクの強いもの(タケノコ、ヤマイモなど)、香辛料など刺激の強いものは摂りすぎないようにします。


⑥ストレスをためない

ストレスも発作の原因になるとされています。


⑦ゆっくり入浴する

のどの奥に湿り気を与え、痰切りにも効果があり、リラックスできるといった

効果があります。


⑧無理のない運動で心肺機能をアップ

水泳、ウォーキング、サイクリングなどが適しています。朝のうちや食後すぐの運動は避け、苦しくなったら休むようにします。


これらをマスターし喘息発作を予防しましょう!


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