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滲出性中耳炎とは

今日は滲出性中耳炎についてお話します。

鼓膜の奥(中耳腔)には、通常空気が入っています。鼻から耳管という管を介して自然に空気が送られ、換気されています。この換気をする力が弱いと、上手に中耳腔に空気が入りません。また、生まれつき耳管のフレームをつくる軟膏がやわらかく、一度耳管が閉じてしまうとなかなか開かないという特徴もあります。

換気不良の状態が続くと中耳腔が陰圧となり、中耳腔に水がたまり、滲出性中耳炎となります。


主な症状は、難聴が第一の症状です。

水がたまると、聴こえが悪くなります。進行すると、聞き返しが多くなったり、呼んでも返事をしないなどの症状がみられます。

治療の第一は、難聴を治すことです。聴力検査で両耳30db以上の難聴があると、治療が必要です。

・鼓膜切開:メスで鼓膜を切開し、中の水を吸引します。切開した鼓膜は1週間程度で閉鎖します。

・鼓膜換気チューブ留置:切開してもすぐに鼓膜が閉じてまた水がたまってしまったり、鼓膜が高度に引っ込んでいる場合はチューブをいれます。チューブは3年ほど入れておきます。チューブが入っている間は、チューブが詰まってないか、抜けてないか定期観察が必要です。チューブ周囲の耳垢の掃除も大切です。

入浴や洗髪は通常通りで問題ありません。

チューブを入れた後、鼓膜が萎縮したり、石灰化がみられることがありますが、聴力に大きな影響はありません。


以上となります。


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