今日は世界のトイレ事情について書きたいと思います。
皆さんのおうちにはトイレ、ありますよね。
日本での下水道普及率は80.1%(R2年末時点、日本下水道協会調査)、その他は浄化槽や汲み取り式等でトイレの処理は行われています。
日本は衛生環境が世界的にも高水準であるのは、上下水道の普及率が高いおかげでもあり、健康的な生活の基本となっています。
人間は栄養を得て排泄をする、のはどの国の人も同じです。
ただ、排泄のとらえ方やトイレ事情は千差万別です。
トイレの形態や場所について。
トイレは座る式?しゃがむ式?穴?地面や川にそのまま?
その地域の状況により色々あります。洋式便座といわれる座るタイプは多くの国で使用されています。ただ、地域によってはそのような便座を手に入れることが難しい、または水洗に使う水を確保できない、下水の処理ができないことも多く、そのような場合は違う形をとっています。
何もない状態で一番にできるのは、自然の中でそのまま排泄をする、です。
その場合排泄の場所によっては、飲料水となる地下水や作物への病原菌の汚染が広がることがあります。地域の衛生状況改善のために、そのような排泄習慣がある地位では、排泄場所の限定や公共のトイレ(穴を掘ったり、汲み取り式にしたり)をつくることになります。水の確保ができる場合には、簡易的な水洗トイレにしたり、下水処理(微生物等を使用する場合もあります)を行なえるようにすることもあります。
ちなみに、排泄についての考え方にもさまざまあります。
排泄行為自体を隠すべきもの、隠さなくていいものなのかは、その地域の文化によります。
公衆トイレでの仕切りがなく、穴だけありているトイレでは、排泄行為自体を隠す必要がありません。また、私がアフリカのガーナに住んでいた時には、木陰や排水溝で女性が足を拡げて立っているのを見かけることがあります(長いスカートをはいていることが多いので、ぱっと見は立っているだけです)。その状態で話しかけられることがあるのですが、実は立ったまま排泄をしていることがあります。日本で育った私は、最初目のやり場に困ることが多かったのですが、、、慣れます。ただ、立ったままの排泄は習得できませんでした。その話を東北地方出身のご年配の方にした際、「うちのばあちゃんも農作業の途中で、よくその状態でおしっこしてたよ」とおっしゃっていました。考え方や価値観も、同じ国や地域であっても時代と共に変化するものなんだな、と感じました。
持続可能な開発目標(SDGs)では、「2030年までに、全ての人が安全な水とトイレを利用できる状況を実現し、その持続可能な管理を確立する」という目標があります。
衛生状態の向上は人々の健康に直結する問題なんですね。
トイレに排泄するだけだなく、オムツを利用したりストーマを使用されている方もいます。
排泄は人間が生きていくために必要な行為ですが、その処理や考え方は様々ですし、衛生状態や健康に直結することです。
トイレの時間に、ちょっと考えてみると面白いかもしれませんね。
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