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OT渡辺

身近なものを口に入れてしまう・・子どもの触覚の発達

 身近にあるものを噛んだり舐めたりしてしまう。

子どもの発達の過程で、なんでも口に持っていく時期があります。

赤ちゃんはミルクを飲んで生命を維持するので、口の機能が手の機能よりも先に発達して生まれてきます。そのため、最初は口で確かめる方が手で触るより物の認識ができるのです。また、口の遊びをすることで子どもは気持ちを落ち着けたり、集中したりすることもあります。

しかし成長とともに手や指での外界の操作が上手になってくると、子どもは徐々に口にものを持っていって確かめることはしなくなります。

幼児期になってもおもちゃや身近にある物を頻繁に口に持っていくのは、手や指の機能や感覚の発達が不十分だったり、視覚による物の認識が未熟なためかもしれません。

また、物がどのような特徴を持っているか分かりやすく、噛んで舐める方が満足感が得られやすいのかもしれません。そのような場合、まずは十分に口で様々な物の感触や形を体験する機会を提供しながら、同時に手の感覚を育てる必要があります。

まずは様々な感触の上を四つ這いで移動することで、手のひらに入る感覚体験をたくさんしてもらうのも良いと思います。また、手掴みで食べることも手と口の感覚を合わせる良い体験となることでしょう。

噛むことで口や顎から固有刺激や触覚刺激を得て、充足感や満足感(気持ちの安定や覚醒の調整)を得ようとしている場合、噛みごたえのある食べ物(ガムやスルメなど)を提供して、十分に必要な感覚体験を提供する必要があります。

この場合は何かストレス要因がある可能性もありますので、感覚過敏も含めその要因を探り、可能ならそのストレスを軽減する支援も併せて必要となります。




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