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  • ST松尾

音読の効果

音読と脳の関係

脳の働きは、使わないと次第に衰えてくることがわかっています。しかし、筋肉を動かして体を鍛えることができるように、脳も適度な刺激を与えることで、働きを良くすることができます。お勧めなのが「音読」です。音読は、自宅で行うことができ、一人で簡単に始められます。


黙読と音読をしているときに脳のMRI画像を比べてみると、音読の方が脳全体が活性化することがわかっています。音読は「活字を読む」だけではなく、「声に出す」、その声を「耳から聞く」など、黙読に比べて複雑な処理を脳が行なっている為です。特に、音読で活性化されるのが脳の前側にある前頭前野です。前頭前野は、記憶・学習、他者とのコミュニケーション、思考、感情などを司ります。


また、70歳以上の人が音読と計算課題を週に3~5回、半年間続けるトレーニングを行ったところ、トレーニングを行なわなかった人は認知機能テストの成績が低下したのに対して、トレーニングを行った人は成績が維持されたとの報告があります。


そして、音読にはお口を鍛える効果もあります。会話が少なくなることは、ものを噛んだり、飲み込んだりする力、口腔機能の低下に繋がります。音読をすると唇や舌をよく動かすので、継続すると、口の機能の改善や、食事や会話を楽しむ余裕が生まれることが期待されます。口腔機能の低下は誤嚥性肺炎にも繋がるため、声を出して読む「音読」は口腔機能の改善に繋がることが期待できます。


読むポイントは

1. できるだけ早く読む

 速く読むと、情報を処理するために脳に大きな負荷がかかり、前頭前野の活性化につながります。

2. 読む内容は何でもよい

好きな本や新聞など何でも大丈夫です。新聞の社説欄や文庫本2ページ程度の量です。

3. 毎日継続して読む

4. 間違っても気にしない

正しく読むことにとらわれず、読み間違えたり、詰まったりしても気にしないで先に進みましょう。


楽しみながら続けられるといいですね。


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