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  • ST竹下

ちゃんと音が聞こえていますか?

私たちは、日常から様々な音を聞いて生活しています。今回は、耳の仕組みと聞こえについて簡単にお話していきたいと思います。


【耳の仕組みと音の伝わり方】

解剖学的に、外耳、中耳、内耳の3つから成り立っております。外耳と中耳をまとめて伝音系、内耳は感音系と呼びます。

耳から聞こえた音は、外耳→中耳→内耳の順に伝達され、内耳から聴神経を伝わり始めて脳に伝えられます。そして、脳の処理によって環境音あるいは言語音なのかを識別することができるのです。

●外耳

耳介と外耳道から構成されています。

耳介は前後の方向感覚に役立ち、外耳道は鼓膜へ音を伝えるトンネルとしての働きをします。

●中耳

鼓膜、耳小骨、耳管から構成されています。

鼓膜は空気の振動を受け、その振動を耳小骨に伝える役割をします。耳小骨は鼓膜から伝えられた空気の振動を効率良く蝸牛へ伝える役割をします。耳管は中耳と鼻の奥をつないでいる細い管で、普段は閉じていますが唾液を飲み込む際やあくびのときに開放し、中耳と外の気圧を調整します。

●内耳

蝸牛とそこからつながる神経からなります。

蝸牛は、耳小骨から伝ってきた振動を電気信号に換えて周波数ごとに弁別します。そして、電気信号が神経を伝い脳まで運ばれ、音や言葉として認知されます。


【音の性質と聴こえ方】

音には「高さ」、「大きさ」、「音色」の3つの要素があります。

●音の高さ

音がどのくらいの速さで振動しているかを表すものでこれを「周波数」といい、単位はHz(ヘルツ)で表します。

一般的に、人間の耳では20Hz~2万Hzまでの音を聞くことができると言われています。また、男性の基本的な声は100Hz、女性の基本的な声は200Hzほどの高さとされています。

●音の大きさ

聞こえるもっとも小さい音を0dBとすると、ささやき声の会話は40dB、普通の会話は65dB、大声の会話は80dBほどの大きさになります。小児の聞こえを簡単に評価する項目として“ささやき声検査”というものもあります。

●音色

音色は、音を表現するために用いられるときにつかわれる言葉で、感覚的な印象が強いです。


小児においては「言葉が遅いと言われていたが、実は耳の聞こえが悪く音を認知出来ていなかった」というケースもあります。若い方は関係ないと思われがちではありますが、ストレスからくる「突発性難聴」を発症することもあるようです。高齢者の場合においては、加齢と共に音域が狭くなるため「何度呼びかけても返事がない」など、いつもとは違った反応がみられるかと思います。コミュニケーションとしても“聞こえ”はとても大事な手段です。いつもより音の聞こえにくさを感じた際は、「まあ大丈夫だろう」とそのままにせず、耳鼻咽喉科の受診をおすすめ致します。


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