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リスパダールってどんなお薬?

皆さんはリスパダールというお薬を聞いたことはありますか?簡単に説明すると、主に「小児期の自閉症スペクトラム症に伴う易刺激性の症状」に使用されるお薬の一つです。今回はリスパダールの効能などについてお話をしてみたいと思います。

⚫リスパダールってどんな効果があるの?

リスパダールは、中枢神経系に作用するドパミンやセロトニンの機能を調節することで、不安や緊張などの症状を鎮める、精神の不安定な状態を抑える、気力や関心のもてない状態を改善させる効果があるとされてます。 小児期(原則として5歳以上18歳未満)の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の治療だけでなく、統合失調症の方にも用いられるお薬です。


⚫どのような症状があるとリスパダールが処方されるの?

・暴力を振るってしまう、暴言を吐いてしまう時

・不適切な場面で泣いたり叫んだりしてしまう時

・怒りっぽく、癇癪を起こしやすい時

・自傷行為が頻繁にある時

・要求が受け入れられないと他害を加えてしまう時

・憂鬱な気分から気が晴れ無い(四六時中気が重い)時

・すぐに気分が変化してしまい気性の起伏が激しい時

・頻繁に物を壊す、地団駄を踏むなど行動のコントロールが効かない時

上記症状が複数ある際に処方される傾向があります。


⚫リスパダールって錠剤?

リスパダールには、錠剤や顆粒状のもの、口腔内崩壊錠(OD錠)、液状と多数種類があります。錠剤が飲みにくい場合は飲みやすい液状のものを処方して頂くと良いでしょう。


⚫注意すべきこと

・持病やアレルギーのある人は事前に医師に伝えておきましょう。

・他のお薬と併用することで相互作用を起こしやすい性質があります。他のお薬を飲んでいる場合は必ず医師に伝えておきましょう。


⚫リスパダールの主な副作用について

・足がむずむずする、じっとしていられない

・手足の震え、筋力の強張り、小刻みな歩行やすくみ足がみられる

・不眠や眠気、めまい

・便秘

・倦怠感や口から溢れるほどのよだれの増加

・体重や食欲の増加

・高プロラクチン血症(月経異常、乳汁分泌)

これらの症状が見られた場合は速やかに主治医に相談が必要です。特に、お薬の飲み始めや再開時、増量時には留意しましょう。

どのようなお薬でも言えることではありますが、適量を適切な頻度で服用することがとても大切です。社会生活を過ごす中でとても心強いお薬にもなりますが、保護者の判断で急に使用をやめてしまう、増量や減量を勝手にしてしまうと副作用ももちろんでやすいお薬ですので必ず治医の先生には相談してくださいね。

社会心理的に成熟すること(環境調整、療育、ソーシャルスキルトレーニング等)で症状が改善した場合は投薬量の減量も見込みる可能性もありますので、行動療法も併用していくことをおすすめ致します。



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